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特定技能外国人を採用する際は、給与の振込先となる銀行口座についても早めに準備しておく必要があります。

外国人が日本で銀行口座を開設する場合、在留カードなどの本人確認書類に加えて、在留資格や在留期間、勤務先、口座の利用目的などを確認されることがあります。必要な書類や口座開設の条件は金融機関によって異なるため、入社直前になってから準備を始めると、初回の給与振込に間に合わない可能性もあります。

今回は、特定技能外国人の銀行口座開設について、必要な書類や在留期間に関する注意点、口座開設までの流れを採用担当者向けに整理します。初回給与の支払いまでスムーズに進められるよう、事前に確認しておきたいポイントもあわせて見ていきましょう。

特定技能外国人の銀行口座開設を早めに進めたい理由

特定技能外国人を採用する際は、給与の振込先となる銀行口座についても早めに確認しておきましょう。

給与は現金で支払うこともできますが、企業が銀行振込を採用している場合、本人名義の口座がなければ通常の給与振込ができません。来日したばかりで日本の銀行口座を持っていない外国人については、入社後に慌てて手続きをすることがないよう、事前に準備しておくことが大切です。

また、特定技能1号では、銀行口座の開設に必要な書類を案内したり、必要に応じて金融機関の窓口に同行したりすることも支援の一つに含まれています。口座開設を本人任せにするのではなく、利用する金融機関や必要書類を確認し、給与の支払日から逆算して準備を進めておくとスムーズです。

銀行口座の開設も特定技能1号の生活支援に含まれる

特定技能1号外国人に対しては、日本での生活を始めるために必要なさまざまな支援を行うことが求められています。その一つが、銀行などの金融機関での口座開設に関する支援です。具体的には、必要な書類を案内・提供したり、手続き方法を説明したり、必要に応じて窓口へ同行したりします。

特に来日直後は、本人が日本の銀行の手続きに慣れていないことも考えられます。給与の振込開始に間に合うよう、受入れ企業や登録支援機関が早めに口座開設の準備を進めておくことが重要です。

口座開設が遅れると発生する問題

給与の振込先となる口座が初回の給与支払日までに用意できないと、企業側で別の支払方法を検討しなければならない場合があります。特に特定技能外国人の場合、預貯金口座への振込以外の方法で給与を支払ったときは、実際に支払ったことを確認できる資料を用意する必要があります。そのため、できるだけ初回給与から口座振込ができるよう準備しておいた方がスムーズです。

また、外国人の口座開設では、在留カードや勤務実態、取引目的などの確認が行われるため、申し込んだその日に口座を開設できるとは限りません。金融機関によって必要な書類や手続きにかかる時間も異なります。

入社日や初回の給与支払日から逆算し、利用する金融機関に必要書類や手続き期間を確認したうえで、余裕を持って口座開設を進めておきましょう。

特定技能外国人の銀行口座開設に必要な書類

銀行口座の開設に必要な書類は金融機関によって異なりますが、外国人の場合は、本人確認に加えて在留資格や在留期間、勤務実態などが確認されます。
特に重要なのが在留カードです。金融機関によっては在留期間の残りが短いと口座を開設できない場合もあるため、採用担当者も入社前に在留カードの有無や在留期間の満了日を確認しておくとよいでしょう。

そのほかの必要書類は金融機関によって違うため、給与振込先として利用する銀行が決まっている場合は、あらかじめ必要なものを確認しておくと手続きがスムーズです。

在留カードとパスポート

在留カードには、氏名や住居地、在留資格、在留期間の満了日などが記載されています。銀行口座を開設する際には、本人確認だけでなく、在留資格や在留期間を確認するためにも利用されます。パスポートについては、必ず必要になるわけではありません。在留カードの種類や金融機関の確認方法によって、追加の本人確認書類として提示を求められる場合があります。

また、在留カードに記載されている住所と現在の住居地が異なる場合は、先に市区町村で住所変更の手続きを済ませておきましょう。中長期在留者が住居地を変更した場合は、原則として移転した日から14日以内に市区町村へ届け出る必要があります。

社員証や在職証明書など勤務先を確認できる書類

口座開設では、勤務実態を確認するために社員証や在職証明書などの提示を求められる場合があります。ただし、どの書類が必要になるかは金融機関によって異なります。社員証だけで確認できる場合もあれば、在職証明書など追加の資料を求められることもあります。

採用した外国人がまだ社員証を受け取っていない場合などは、どの書類で代用できるのかを事前に金融機関へ確認しておくと安心です。

住民票など追加書類が必要になることもある

金融機関や口座開設の方法によっては、住民票の写しなど追加の本人確認書類を求められる場合があります。

来日したばかりの特定技能外国人の場合は、まず市区町村で住居地の届出を行い、日本での住所を登録する必要があります。在留カードに現在の住所が反映されているかどうかも確認しておきましょう。

なお、マイナンバーは普通預金口座を開設する際に全国一律で提出が義務付けられているものではありません。金融機関によってマイナンバーの届出を案内されることはあるため、必要書類とあわせて事前に確認しておくとよいでしょう。

在留期間と銀行口座開設で注意したいポイント

外国人の銀行口座開設では、在留カードに記載された在留資格や在留期間のほか、勤務先や口座の利用目的などを確認されることがあります。ここで注意したいのが、「6か月」という基準です。

「6か月」だけを見て口座開設できないと判断しない

外国人の銀行口座について調べていると、「来日から6か月経たないと口座を開設できない」といった情報を目にすることがあります。

この6か月は、外為法上の「居住者・非居住者」を判断する基準の一つです。外国人の場合、日本に入国してから6か月以上経過している人だけでなく、日本国内の事業所に勤務している人も居住者として扱われます。

そのため、日本で働いている特定技能外国人について、来日から6か月未満という理由だけで「銀行口座は作れない」わけではありません。

在留期限が近い場合は早めに銀行へ確認する

もう一つ確認しておきたいのが、在留カードの有効期限です。

金融機関によっては、在留期限までの残り期間によって口座開設の申込みを受け付けていないことがあります。在留期間の更新が近い場合には、更新後に改めて申し込むよう案内されるケースもあります。

採用担当者は、「来日してから何か月経っているか」だけで判断せず、在留カードの内容を確認したうえで、給与振込先として利用する金融機関の口座開設条件を事前に確認しておくとよいでしょう。

採用担当者が行う銀行口座開設サポートの手順

特定技能外国人本人だけで銀行口座開設の手続きを完結させるのは、言語面でも制度理解の面でも負担が大きいのが実情です。採用担当者や登録支援機関の担当者が同行し、必要書類の準備から窓口対応まで支援する体制を整えることで、開設の失敗や遅延を大幅に減らせます。特に初めて日本で銀行口座を開設する人材に対しては、手続きの流れを事前に説明しておくことが安心につながります。

入社前に準備しておくこと

内定が確定した段階で、在留カードの在留期間満了日、住民票の登録状況、雇用契約書の準備状況をチェックリスト化しておくと抜け漏れを防げます。あわせて、開設を希望する金融機関の窓口対応言語や必要書類を事前に電話やウェブサイトで確認しておくと、当日の手続きが円滑に進みます。銀行印についても、シャチハタ印は受け付けられないケースが多いため、実印相当の印鑑を用意するよう本人へ案内しておく必要があります。

銀行窓口へ同行する際に注意する点

窓口では在留カードの在留資格や在留期間、住所の一致が細かく確認されます。採用担当者が同行する場合は、本人確認書類の原本一式を忘れずに持参し、必要に応じて雇用契約書や在職証明書の原本または写しを提示できるようにしておきます。窓口担当者からの質問に本人だけで答えるのが難しい場合は、通訳や翻訳アプリを活用しながら、勤務先や給与振込の目的を正確に伝えることが審査をスムーズに通す助けになります。

口座開設ができなかった場合の給与支払い

在留期限が近いことなどを理由に、予定していた金融機関で口座を開設できないこともあります。

その場合でも、口座ができるまで給与の支払いを遅らせることはできません。給与は毎月1回以上、あらかじめ決められた支払日に支給する必要があるため、口座振込が間に合わなければ、現金で本人に支払う方法も検討する必要があります。

ただし、特定技能外国人に給与を口座振込以外の方法で支払った場合は、実際に支払ったことを確認できるようにしておく必要があります。定期届出では「報酬支払証明書」の提出も必要になるため、現金で支給した金額や支給日などをきちんと記録しておきましょう。

また、在留期間の更新後に改めて口座開設を申し込むよう金融機関から案内された場合は、更新手続きと口座開設の予定をあわせて確認しておくとスムーズです。

特定技能の銀行口座開設に関するよくある疑問

特定技能外国人の銀行口座開設では、在留資格の変更後も同じ口座を使えるのか、どの金融機関を選べばよいのかなど、実務上迷いやすいポイントがあります。ここでは、採用担当者からよく出る疑問をまとめて解説します。

技能実習から特定技能に切り替えた場合、以前の口座は使える?

技能実習中に開設した銀行口座がある場合は、新しく口座を作る前に、これまでの口座を引き続き利用できるか金融機関へ確認してみましょう。注意したいのは、在留資格や在留期間を変更・更新した後の手続きです。金融機関では、口座開設後も在留資格や在留期間などを確認することがあります。

新しい在留カードが交付されたら、利用している金融機関の案内に従って最新の情報を届け出ておきましょう。届出をしないまま金融機関に登録されている在留期間を過ぎると、取引が制限される場合もあります。

どの金融機関を選べばいい?

外国人の口座開設に必要な書類や条件は、金融機関によって異なります。

たとえば、ゆうちょ銀行では、在留期間満了日が申込日から3か月以内に到来する場合、在留期間を更新してから申し込むよう案内しています。
給与振込先として利用する銀行が決まっている場合は、在留カードの残存期間や必要書類、申込方法などをあらかじめ確認しておくとスムーズです。

口座開設にはどのくらいの日数がかかる?

口座開設にかかる日数は、金融機関や申込方法によって異なります。

オンラインやアプリで手続きできる場合でも、申込内容の確認に数日から1週間程度かかることがあります。また、キャッシュカードが郵送される場合は、さらに時間がかかることもあります。そのため、「窓口へ行けばその日にすべて終わる」とは考えず、初回給与の支払日から逆算して余裕を持って手続きを始めることが大切です。

特定技能外国人の口座開設は早めの準備がポイント

特定技能外国人の銀行口座開設では、在留カードの確認や勤務先の確認など、日本人の口座開設とは異なる対応を求められる場合があります。また、在留期限までの残り期間によっては、更新後に申し込むよう案内する金融機関もあります。

ただし、口座開設の条件はすべての金融機関で同じではありません。実際に利用する金融機関の条件を確認することが重要です。

特定技能1号では、銀行口座の開設に必要な情報や書類の提供、必要に応じた金融機関への同行なども支援に含まれています。必要書類の確認や金融機関の選定を早めに進め、初回給与の支払いまでに余裕を持って準備しておきましょう。

特定技能外国人の採用や定着支援について、書類準備の進め方や登録支援機関の活用方法にご関心がある場合は、お気軽にお問い合わせください。採用から入社後のフォローまで、実務に即したご相談を承っております。