在留資格更新の手数料値上げはいつから?2026年の変更点と企業が確認すべきポイント

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外国人材を雇用している企業にとって、在留資格の更新手続きは避けて通れない実務のひとつです。
特に医療・介護分野では、介護職や看護補助、特定技能外国人など、外国人材の受け入れを進めている事業者も増えています。
そのため、在留期限の管理や更新手続きは、雇用管理の中でも重要なポイントです。
そのような中、2026年に向けて、在留資格更新を含む在留手続きの手数料が大きく見直されようとしています。
出入国在留管理庁は、2026年7月3日に「出入国管理及び難民認定法施行令」などの改正案について意見募集を開始。
在留期間更新許可や在留資格変更許可の手数料を、許可される在留期間に応じて引き上げる案が示されています。
この記事では、在留資格更新の手数料値上げはいつからなのか、どのように金額が変わるのか、外国人を雇用する企業が確認すべきポイントを分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- 在留資格更新の手数料値上げはいつから予定されているのか
- 在留期間更新許可の手数料がいくらになる見込みなのか
- 永住許可や在留資格変更許可の手数料もどう変わるのか
- 外国人を雇用する企業が確認すべきポイント
在留資格更新の手数料値上げとは

在留資格更新の手数料値上げとは、外国人が日本で引き続き在留するために行う「在留期間更新許可申請」の手数料が、現在より高くなる見直しのこと。
申請は、現在持っている在留資格の活動を継続しながら、付与された在留期間を超えて日本に在留するために必要な手続きです。
たとえば、介護、特定技能、技術・人文知識・国際業務などの在留資格で働く外国人が、日本で引き続き勤務する場合、在留期限が切れる前に更新手続きを行う必要があります。
現在の在留資格更新手数料
出入国在留管理庁の案内によると、現在の在留期間更新許可申請の手数料は、許可されるときに6,000円かかります。
オンライン申請の場合は5,500円とされています。
つまり、現行では、許可される在留期間が1年でも3年でも5年でも、基本的には同じ金額で手続きできる仕組みです。
企業側が外国人従業員の更新手数料を負担している場合でも、これまでは1人あたり数千円のコストとして管理していたケースが多いのではないでしょうか。
2026年の改正案では手数料が段階制になる
一方、今回の改正案では、在留資格変更許可と在留期間更新許可について、許可される在留期間に応じて手数料を段階的に設定する内容が示されています。
出入国在留管理庁が公表している資料では、改定後の手数料案は以下のとおりです。
| 許可される在留期間 | 窓口申請 | オンライン申請 |
|---|---|---|
| 3か月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3か月超6か月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6か月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
これまでの6,000円または5,500円と比べると、特に3年・5年など長い在留期間が許可されるケースでは、企業や本人の負担感が大きく変わる可能性があります。
参考:e-Govパブリック・コメント「出入国管理及び難民認定法施行令等の一部を改正する政令案」
実際の金額は今後の正式情報を確認する必要がある
現時点で公表されているのは、政令案や関連資料に基づく内容です。
そのため、実務で対応する際は、最終的に公布される政令・省令の内容や、出入国在留管理庁からの最新案内を必ず確認する必要があります。
ただし、具体的な金額案や施行日がすでに示されているため、外国人を雇用している企業は早めに準備しておく段階に入っていると考えられます。
在留資格更新の手数料値上げはいつから?

在留資格更新の手数料値上げは、令和8年10月1日が施行日と出入国在留管理庁の関連資料に記載されています。
つまり、もうまもなくである2026年10月1日から新しい手数料が適用されるということ。
今まで一律だった手数料が、在留したい日数で金額が変更になるので、あらかじめどれだけ変更になるか今のうちに確認しておきましょう。
2026年10月1日以降の申請分に注意
手数料改定では、いつ申請が受け付けられたかが重要になる場合があります。
たとえば、2025年4月1日の手数料改定では、2025年4月1日以降に受付をした申請に改定後の手数料が適用され、2025年3月31日までに受付された申請については、許可や交付が4月1日以降になっても改定前の手数料で納付する扱いとされていました。
今回も同様の考え方になる場合、重要になるのは「許可日」ではなく「申請が受け付けられた日」です。
そのため、2026年10月前後に在留期限を迎える外国人従業員がいる企業は、更新時期を早めに確認しておく必要があります。
在留期限ギリギリの対応は避けたい
在留期間更新許可申請は、在留期間の満了する日以前に行う必要があります。
6か月以上の在留期間を持つ人の場合、原則として在留期間の満了するおおむね3か月前から申請が可能です。
また、出入国在留管理庁の案内では、在留期間更新許可申請の標準処理期間は2週間から1か月とされています。
申請内容や混雑状況によっては想定より時間がかかることも。
医療・介護現場では人員配置にも影響するため、在留期限の直前になって慌てるのではなく、早めに準備を始めることが大切です。
在留資格更新以外の手続きも値上げ対象になる

今回の見直しは、在留資格更新だけに限られるものではありません。
外国人雇用に関係する企業であれば、在留資格変更許可や永住許可についても確認しておく必要があります。
在留資格変更許可の手数料
在留資格変更許可とは、外国人が現在の在留資格から別の在留資格へ変更する際に必要となる手続きのこと。
たとえば、留学生を新卒採用して「留学」から「技術・人文知識・国際業務」へ変更する場合や、介護分野で別の在留資格へ切り替える場合などが考えられます。
今回の改正案では、在留資格変更許可も在留期間更新許可と同じく、許可される在留期間に応じた段階制の手数料になる見込みです。
そのため、外国人材の採用時にも、採用コストや初期手続き費用の見直しが必要になる可能性があります。
永住許可申請の手数料
特に影響が大きいのが、永住許可申請の手数料です。
出入国在留管理庁の資料では、改定前の永住許可手数料は10,000円ですが、改定後の案では200,000円と高額です。
永住許可は、外国人本人が申請するケースが多い手続きですが、長く勤務している外国人従業員から相談を受ける企業もあるでしょう。
会社が直接負担するケースは多くないかもしれませんが、従業員の生活設計や将来の定着にも関係するため、正確な情報を案内できる体制を整えておくと安心です。
オンライン申請や減額制度にも注目
今回の改正案では、在留資格変更許可や在留期間更新許可について、オンライン申請の方が窓口申請より手数料が低く設定されている区分があります。
また、出入国在留管理庁は「在留許可手数料の減額対象者のガイドライン案」についても、2026年7月3日から意見募集を行っています。
すべての申請者が減額対象になるわけではありませんが、今後は通常の手数料だけでなく、オンライン申請や減額制度の対象条件も確認することが重要になります。
参考:e-Govパブリック・コメント「在留許可手数料の減額対象者のガイドライン案」
外国人を雇用する企業が確認すべきポイント

在留資格更新の手数料値上げは、外国人本人だけでなく、外国人を雇用する企業にも影響します。
特に、医療・介護分野で特定技能や介護の在留資格を持つ外国人材を受け入れている企業・施設では、実務面での確認が必要です。
更新費用を誰が負担するのか
まず確認したいのが、在留資格更新の手数料を誰が負担するのかという点です。
申請手数料は申請者本人が納付するものですが、企業によっては福利厚生や雇用管理の一環として、会社が負担しているケースもあります。
これまでは1人あたり数千円だったため、明確なルールを設けていなかった企業もあるかもしれません。
しかし、改定後は在留期間によって数万円単位の費用になる可能性があります。会社負担にするのか、本人負担にするのか、一部補助にするのかを、社内で整理しておくことが大切です。
在留資格ごとの更新時期を把握する
外国人従業員が複数いる場合、在留期限の管理はより重要になります。
在留資格や許可されている在留期間は人によって異なります。1年ごとに更新する人もいれば、3年や5年の在留期間が許可されている人もいます。
今回の手数料改定案では、許可される在留期間が長いほど手数料が高くなる仕組みです。
そのため、更新時期だけでなく、次回どの程度の在留期間が見込まれるかも確認したいポイントです。
人事・総務部門では、在留カードの有効期限、在留資格、更新予定日を一覧で管理しておくとよいでしょう。
本人任せにせず社内管理体制を整える
在留資格更新は本人の手続きではありますが、企業側の雇用継続にも関係します。
在留期限を過ぎてしまうと、本人だけでなく企業側にも大きなリスクが生じます。
特に、外国人材の受け入れに慣れていない企業では、「本人がやっていると思っていた」「期限を把握していなかった」という管理不足が起きる可能性があります。
手数料の値上げをきっかけに、在留期限の確認、必要書類の準備、申請状況の共有など、社内の管理フローを見直しておくことが大切です。
在留資格更新の手数料値上げに備えて企業ができること

在留資格更新の手数料値上げは、企業にとって単なる費用増ではありません。
外国人材の雇用管理、採用計画、定着支援にも関係するテーマです。
在留期限の管理を早めに行う
まず行いたいのは、現在雇用している外国人従業員の在留期限を確認することです。
特に、2026年12月末までに期限を迎える従業員がいる場合は、早めに更新準備を進めなければいけません。
申請できる時期や必要書類は在留資格によって異なるため、ギリギリになってからだと手続きが間に合わない可能性も。
数か月前から確認する体制を作ると安心です。
オンライン申請の活用を検討する
今回の改正案では、多くの区分でオンライン申請の方が窓口申請より手数料が低く設定されています。
オンライン申請を活用できれば、手数料負担を抑えられるだけでなく、窓口に行く手間の削減にもつながります。
ただし、オンライン申請には利用者登録や対象手続きの確認が必要です。
企業としてまとめて管理する場合は、早めに運用方法を確認しておくとよいでしょう。
外国人雇用コストとして予算化しておく
今後は、在留資格更新の手数料も外国人雇用にかかるコストとして考える必要があります。
たとえば、複数名の外国人従業員を雇用している企業では、更新時期が重なると一時的に負担が大きくなる可能性があります。
採用費、登録支援費、通訳費、教育費だけでなく、在留手続きにかかる実費も含めてあらかじめ予算に入れておくと安心です。
特に、医療・介護分野で外国人材を継続的に受け入れている企業・施設では、登録支援機関や専門家と連携しながら、更新スケジュールと費用を見える化しておくことが重要です。
まとめ|在留資格更新の手数料値上げは早めの確認が大切

外国人を雇用している企業は、まず自社の外国人従業員の在留期限を確認し、2026年12月末までに更新が必要な人がいないかを把握しておきましょう。
通常、在留期間が6か月以上ある場合、更新申請は在留期間満了の3か月前から可能です。
そのため、2026年12月末までに在留期限を迎える外国人従業員については、値上げ前の2026年9月末までに申請でき、費用を抑えることができます。
あわせて、更新手数料を誰が負担するのか、オンライン申請を活用できるのか、社内で在留期限をどのように管理するのかも見直しておくことが大切です。
在留資格更新の手数料値上げは、外国人本人だけでなく、企業の雇用管理にも関わる制度変更です。早めに情報を確認し、余裕を持って準備を進めておきましょう。
医療・介護分野で外国人材の受け入れや在留資格の管理に不安がある場合は、医療介護ネットワークまでお気軽にご相談ください。制度変更を踏まえた受け入れ体制づくりや、現場に合ったサポートについてご案内いたします。