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特定技能介護で起きやすいトラブルとは?現場で多い失敗例と後悔しない対策まとめ

介護業界では人手不足が当たり前のように続き、
「募集を出しても応募が来ない」「採用しても定着しない」という悩みがどこの現場でも起きています。
そんな状況の中で解決策の一つとして注目されているのが『特定技能外国人の受け入れ』です。

実際、特定技能は “即戦力として働ける人材を採用しやすい制度” として設計されており、
うまく活用できれば現場の負担を大幅に軽減することができます。
ですがその一方で、導入が増えているからこその次のような声も出てきています。

「思っていたほどコミュニケーションがとれない」
「どこまで業務を任せてよいのかわからず、現場が混乱した」
「支援体制が整っておらず、生活面のトラブルまで抱えることになった」
「転職されてしまい、結局また採用ループに…」

こうしたトラブルは外国人職員本人の問題というより、
制度の理解不足や受け入れ設計の甘さが原因になっているケースが少なくありません。
つまり、特定技能介護は「採用すれば何とかなる制度」ではなく、始める前の準備と運用の組み立て方で結果が大きく変わる制度なのです。

この記事では特定技能の受け入れで起こりやすいトラブルを現場・採用・制度・支援の観点から整理し、
なぜそのような事態が起きてしまうのか、どう防げばよいのかを具体的に解説していきます。

特定技能介護とは?制度を誤解するとトラブルの温床に

まず前提として、制度理解のズレが多くのトラブルを生んでいるのが事実です。

特定技能介護とは、一定の日本語能力と介護分野の基礎知識を持つ外国人が日本の介護現場で即戦力として働くことを想定した在留資格です。
これは技能実習とは異なり、一定の条件を満たすことができれば転職も可能で、人手不足の解消が制度の目的となっています。

しかし、この違いを正しく理解しないまま採用すると、管理の仕方や期待値、教育体制などのズレが生じやすくなります。

トラブル① 業務範囲の誤解による現場混乱

よくあるトラブル例

  • 訪問介護に入ってもらえると思っていた
  • 夜勤や身体介護をすべて任せられると思っていた
  • 日本人と同じ業務を “なんでも” できると勘違いしていた

特定技能介護には、明確な業務範囲のルールが存在します。特に注意が必要なのが『訪問系サービス』です。

訪問系サービスは一部条件を満たせば可能なケースもありますが、
原則として特定技能介護が働くことができるのは施設系サービスが中心であり、制度理解が浅いまま配置すると、後から是正指導や内部トラブルにつながります。

 防ぐためのポイント

  • 採用前に「任せたい業務」をリスト化する
  • 制度上OKかどうかを必ず確認する
  • 曖昧なまま現場判断に丸投げしない

トラブル② 日本語レベルへの期待値ギャップ

よくあるトラブル例

  • N3は持っているが、指示が伝わらない
  • 介護記録が書けない
  • 利用者・家族との会話が成り立たない

特定技能では一定の日本語力が求められますが、『資格=現場で困らない』ということではありません。

  • 抽象的な指示
  • 方言や省略語
  • 感情をくみ取るコミュニケーション

特に介護現場ではこれらが多く、想定以上にハードルが高いケースがあります。

防ぐためのポイント

  • 面接時に「現場想定の会話」を必ず行う
  • 日本語教育を “入職後も継続する” 前提で考える
  • いきなり独り立ちさせない

トラブル③ 受け入れ体制不足による定着失敗

よくあるトラブル例

  • 教える人がいない
  • 現場が忙しすぎて放置状態
  • 日本人職員との関係がうまくいかない

特定技能介護の離職理由の中で非常に多いのが、”「仕事そのもの」より「環境・人間関係」” です。
制度上は問題がなかったとしても、これらの状態が続くことで早期退職につながりやすくなります。

防ぐためのポイント

  • メンター・指導担当を事前に決める
  • 日本人職員への事前説明・共有を行う
  • 「戦力化」より「定着」を優先する

トラブル④ 生活支援・フォロー不足

よくあるトラブル例

  • 住居トラブル
  • 金銭管理の問題
  • 役所手続きが分からず混乱

特定技能では、生活面の支援体制も重要です。
特に “登録支援機関を使わずに自社対応している” 場合、ここが不十分だとトラブルが一気に噴き出します。

防ぐためのポイント

  • 支援業務を「片手間」にしない
  • 誰が・何を・どこまで対応するか明確にする
  • 専門機関の活用も検討する

トラブル⑤ 転職制度を理解していないことによる誤解

よくあるトラブル例

  • 「辞められると思っていなかった」
  • 「続けてくれると思っていたのに裏切られた」

特定技能は、条件付きで転職が可能です。
ですがこれを知らずに転職の方向に進んでしまうケースも少なくありません。
しかし、これは制度上認められた権利です。

防ぐためのポイント

  • 採用時に「転職可能性」を前提として話す
  • 不満が溜まる前に面談を行う
  • 働き続けたいと思える環境づくりを行う

特定技能介護のトラブルは「制度」より「設計」で決まる

ここまで見てきた通り、特定技能介護のトラブルは制度そのものではなく、受け入れ側の設計不足が多くの原因となります。

  • 何を期待するのか
  • どこまで任せるのか
  • どう育て、どう支えるのか

これを事前に整理している施設ほどトラブルは起きにくく、定着率も高い傾向にあります。

少しでも定着率を上げるために登録支援機関を利用しよう

発生するトラブルの多くは現場の見直しが必要なものですが、生活面のフォローなどは自分たちだけでなく登録支援機関を活用することで解決することもあります。

登録支援機関とは、特定技能を受け入れる企業や施設に代わって、法律で定められた支援業務を実施する外部機関のこと。
入国手続きや書類対応はもちろん、特定技能外国人に対する生活面のフォローや対応も行ってくれるので、これらが原因による離職の可能性を大幅に軽減することができます。

医療介護ネットワークは企業・施設と外国人の双方を後ろからしっかりとサポートする存在として力を発揮します。
ぜひ登録支援機関の利用も視野に入れて、特定技能外国人の採用を前向きに考えてみてはいかがでしょうか?