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ミャンマー人は介護職に向いている?介護人材としておすすめされる理由と採用時の注意点を解説

ミャンマー人は介護職に向いている?介護人材としておすすめされる理由と採用時の注意点を解説

医療介護ネットワークのコラムをご覧いただきありがとうございます。

介護業界では人手不足が続くなか、外国人材を介護職として採用する施設や事業所が増えています。

なかでも近年、介護分野で存在感を高めているのがミャンマー人材です。

出入国在留管理庁の統計によると、2025年12月末時点で介護分野の特定技能1号外国人は67,871人。このうちミャンマー人は19,803人で、インドネシアに次いで2番目に多く、介護分野全体の約29%を占めています。

すでに多くのミャンマー人が日本の介護現場で働いていることから、「自施設でも採用できるのだろうか」「採用するにはどんな条件がある?」と気になっている介護事業者も多いのではないでしょうか。

この記事では、ミャンマー人の介護職採用が増えている背景をはじめ、介護人材として注目される理由、特定技能で採用するための条件、受け入れ後の定着支援まで分かりやすく解説します。

ミャンマー人の介護職採用が増えている背景

ミャンマー人の介護職採用が増えている背景

ミャンマー人の介護職採用が増えている背景には、日本の介護人材不足だけでなく、特定技能制度の広がりも関係しています。

まずは現在の状況から見ていきましょう。

介護職員は2040年度に約272万人必要と推計されている

日本では高齢化が進む一方、介護を担う人材の確保が大きな課題となっています。

厚生労働省が第9期介護保険事業計画をもとにまとめた推計では、必要な介護職員数は2026年度に約240万人、2040年度には約272万人とされています。

2022年度の約215万人と比べると、2040年度までに約57万人増やす必要がある計算です。

第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について|厚生労働省

国内の人材だけで必要数を確保することが難しくなるなか、外国人介護人材は人材確保の選択肢のひとつとして重要性を増しています。

特定技能「介護」で働くミャンマー人は約2万人

外国人介護人材のなかでも、ミャンマー人はここ数年で大きく増えています。

2025年12月末時点の特定技能1号を見ると、介護分野で働くミャンマー人は19,803人です。

同時点の介護分野全体は67,871人なので、およそ3人に1人に近い割合をミャンマー人が占めていることになります。

国籍別では、インドネシアの21,139人に次ぐ2位。ベトナムの10,401人を上回っており、現在の特定技能「介護」を考えるうえで、ミャンマーは主要な人材供給国のひとつになっています。

「これからミャンマー人が増える」というより、すでに多くのミャンマー人が日本の介護現場で働いていると考えた方が実態に近いでしょう。

ミャンマー人の介護職採用では特定技能が有力な選択肢

外国人が日本で介護職として働く仕組みには、特定技能、技能実習、在留資格「介護」、EPAなどがあります。

ただし、EPA介護福祉士候補者の対象国はインドネシア・フィリピン・ベトナムであり、ミャンマーは対象ではありません。

そのため、ミャンマー人を海外から介護職として採用する場合は、特定技能1号などが主な選択肢になります。

また、技能実習制度は2027年4月1日から始まる「育成就労制度」へ段階的に移行します。

育成就労制度|出入国在留管理庁

外国人介護人材を取り巻く制度は変化しているため、採用時点の最新情報を確認しながら進めることが重要です。

ミャンマー人が介護職で注目される理由

ミャンマー人が介護職で注目される理由

「ミャンマー人は介護職に向いている」と紹介されることがありますが、国籍だけで仕事への適性を判断することはできません。

一方で、ミャンマーの文化的背景や、すでに多くの人材が日本の介護分野で働いていることなどから、採用候補として注目されやすい理由はいくつかあります。

高齢者を大切にする文化的背景がある

ミャンマーでは仏教を信仰する人が多く、親や年長者を敬う考え方が生活のなかに見られます。

介護の仕事では、利用者の気持ちを尊重しながら、食事・入浴・排泄など日常生活を支えていく姿勢が欠かせません。

こうした高齢者を大切にする文化的背景が、介護の仕事との親和性のひとつとして挙げられることがあります。

ただし、ミャンマーは多様な民族や宗教、生活環境を持つ国です。「ミャンマー人だから高齢者対応が得意」と決めつけるのではなく、採用面接では本人の人柄や介護への考え方を確認することが大切です。

特定技能人材は一定の日本語力と介護技能を確認されている

特定技能1号「介護」で働くためには、原則として介護に関する技能試験と日本語試験に合格する必要があります。

そのため、特定技能として採用するミャンマー人材は、まったく介護や日本語を学んでいない状態から働き始めるわけではありません。

一定の基礎を身につけたうえで来日・就労する仕組みになっていることは、受け入れ施設にとってもポイントになります。

もちろん、試験に合格していても、利用者との会話や介護記録、申し送りなど、実際の職場ではさらに高い日本語力が求められます。そのため、採用後も継続した日本語学習の支援が必要です。

すでに介護分野で働くミャンマー人が多い

ミャンマー人の介護職採用を検討しやすくなっている理由のひとつが、すでに日本で働いている人材の多さです。

前述したとおり、2025年12月末には特定技能1号だけでも約2万人のミャンマー人が介護分野で働いています。

介護分野を目指すミャンマー人が増えることで、介護を学ぶ環境や採用ルートも広がっています。

厚生労働省が公開している介護特定技能評価試験の学習テキストにもビルマ語版が用意されており、介護を学ぶための環境整備も進められています。

ミャンマー人を特定技能の介護職で採用する条件

ミャンマー人を特定技能の介護職で採用する条件

ミャンマー人を特定技能1号の介護職として採用する場合、本人と受け入れ施設の双方に要件があります。

「日本語が話せれば採用できる」というわけではないため、制度を理解したうえで採用を進める必要があります。

介護技能評価試験と日本語試験への合格が必要

特定技能1号「介護」を取得するためには、原則として介護技能評価試験、介護日本語評価試験、日本語能力を確認する試験への合格が必要です。

日本語能力については、「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」または「日本語能力試験(JLPT)N4以上」が基準となっています。

さらに介護分野では、一般的な日本語だけではなく、介護現場で使われる言葉を確認する介護日本語評価試験にも合格しなければなりません。

なお、介護職種の技能実習2号を良好に修了している場合など、一定の条件を満たせば試験が免除されるケースもあります。

受け入れ施設にも要件がある

特定技能外国人を雇用する側も、制度上のルールを守る必要があります。

たとえば、特定技能外国人に支払う報酬は、同じ業務に従事する日本人と同等以上でなければなりません。

外国人だからという理由で給与を低く設定することは認められていないため、採用前に賃金規程や労働条件を確認しておきましょう。

また、介護分野で特定技能外国人を受け入れる場合には、介護分野における特定技能協議会への加入など、介護分野独自の手続きも必要です。

特定技能1号では生活・就労に関する支援も必要

特定技能1号の外国人を受け入れる企業・法人には、外国人が日本で安定して生活し、働けるよう支援することが求められます。

具体的には、入国前の事前ガイダンス、住居確保に関する支援、生活オリエンテーション、公的手続きへの同行、日本語学習の機会の提供、定期面談などです。

これらを自施設で行うこともできますが、体制を整えることが難しい場合は、登録支援機関へ支援業務を委託する方法があります。

介護施設では身体介護など幅広い業務を任せられる

特定技能「介護」の外国人は、利用者の心身の状態に応じた入浴・食事・排泄などの身体介護に加え、レクリエーションや機能訓練の補助といった関連業務にも従事できます。

また、2025年4月からは一定の条件を満たした特定技能外国人について、訪問介護などの訪問系サービスへの従事も可能になりました。

ただし、訪問系サービスで働いてもらう場合には、介護職員初任者研修課程などの修了や原則1年以上の実務経験、受け入れ事業所側の体制整備など、別途要件があります。

ミャンマー人を介護職として採用するときの流れ

ミャンマー人を介護職として採用するときの流れ

実際にミャンマー人材の採用を検討する場合は、単に候補者を探すだけでなく、在留資格やミャンマー側の手続きも確認しながら進める必要があります。

採用する人物像や労働条件を整理する

まずは、どのような人材を必要としているのかを整理します。

配属予定の施設、仕事内容、勤務時間、夜勤の有無、給与、住居、求める日本語レベルなどを明確にしておくことで、人材とのミスマッチを防ぎやすくなります。

「外国人なら誰でもよい」ではなく、通常の採用と同じように、施設が求める人物像を具体的にしておくことが重要です。

面接では日本語力だけでなく介護への意欲も確認する

候補者との面接では、日本語でどの程度コミュニケーションを取れるかに加えて、なぜ介護の仕事を選んだのか、日本でどのくらい働きたいのかといった点も確認しましょう。

特に介護職は、利用者やその家族、職員とのコミュニケーションが多い仕事です。

試験の合格状況だけで判断するのではなく、実際に会話をしながら、理解力や受け答え、介護への考え方などを確認することが大切です。

雇用契約や在留資格の手続きを進める

採用する人材が決まったら、雇用契約を締結し、特定技能の在留資格に関する申請を進めます。

海外から新たに呼び寄せる場合と、すでに日本にいるミャンマー人を採用する場合では必要な手続きが異なります。

また、ミャンマーから人材を受け入れる場合には、日本側の在留資格手続きだけでなく、ミャンマー側で必要となる手続きも確認しなければなりません。

ミャンマー政府が認定する送出機関についても情報が更新されることがあるため、採用時点の最新情報を確認しながら進めることが大切です。

ミャンマー人介護職に長く働いてもらうためのポイント

外国人材の採用では、「入職したら終わり」ではありません。

特に介護現場は、専門用語や利用者とのコミュニケーションが多いため、入職後の支援が定着を左右します。

介護現場で使う日本語を継続して学べるようにする

特定技能の要件を満たしていても、実際の介護現場では聞き慣れない言葉が数多く出てきます。

申し送り、介護記録、利用者ごとのケア内容、医療・介護の専門用語などは、働きながら少しずつ覚えていく部分も多いでしょう。

本人の日本語学習だけに任せるのではなく、分からない言葉を質問できる環境を整えたり、介護用語を学ぶ時間を設けたりすることが大切です。

「分からない」と言いやすい職場をつくる

外国人職員とのコミュニケーションでは、「大丈夫?」「分かった?」と聞くだけでは、理解度を十分に確認できないことがあります。

本人が遠慮して「大丈夫です」と答えてしまう可能性もあるため、実際にやり方を見てもらったり、本人の言葉でもう一度説明してもらったりすると理解度を確認しやすくなります。

ミスがあった場合も、人前で強く叱るだけでは改善につながりません。

何が違っていたのか、次からどうすればよいのかを具体的に伝え、相談しやすい関係をつくることが重要です。

文化や宗教は一人ひとり確認する

ミャンマーでは仏教徒が多いものの、すべての人が同じ宗教や生活習慣を持っているわけではありません。

食生活や宗教上の習慣、休暇について配慮が必要なことがある場合は、本人に直接確認しましょう。

「ミャンマー人だからこうだろう」と決めつけるのではなく、個人として希望を聞くことが、働きやすい職場づくりにつながります。

介護福祉士を目指せる環境を整える

長期的な定着を考えるなら、介護福祉士の国家資格取得まで見据えたキャリア支援も重要です。

介護分野は在留資格「介護」が設けられているため、特定技能2号の対象にはなっていません。

特定技能1号の在留期間は原則として通算5年ですが、介護福祉士国家試験に合格すれば、在留資格「介護」へ変更し、引き続き日本で介護職として働く道があります。

また、2026年からは、5年目の介護福祉士国家試験で一定の得点とパート合格などの要件を満たした場合、特定技能1号の在留期間を最長1年間延長できる措置も始まっています。

資格取得に向けた勉強時間の確保や研修参加への支援など、本人が将来のキャリアを描ける環境を整えることは、定着にもつながります。

ミャンマー人の介護職採用は医療介護ネットワークへご相談ください

介護分野で働くミャンマー人は増えており、2025年12月末時点では特定技能1号だけでも約2万人が日本の介護現場で活躍しています。

一方、ミャンマー人を介護職として採用する際には、人材選びだけでなく、特定技能の要件確認、在留資格申請、受け入れ準備、入職後の生活・就労支援まで考える必要があります。

また、「ミャンマー人だから介護に向いている」と国籍だけで判断するのではなく、本人の日本語力や経験、介護への意欲、人柄などを確認し、自施設との相性を見極めることが大切です。

医療介護ネットワーク株式会社は、特定技能外国人の人材紹介から、入職後の生活・就労支援まで対応しています。

「ミャンマー人の介護職採用を検討している」「特定技能の手続きが複雑で分からない」「採用後の支援まで任せたい」といったお悩みがありましたら、ぜひ医療介護ネットワークへお問い合わせください。